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禁煙外来について

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喫煙は、多くの重大な疾患(高血圧、脳卒中、心筋梗塞、口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、胃癌、肝癌、膵癌、膀胱癌、肺気腫、胃・十二指腸潰瘍、肝硬変など)の主な原因あるいは危険因子であります。

タバコの影響によって起こるこれらの疾患は「タバコ病(Tabacco Disease)」と呼ばれます。

喫煙による健康被害(タバコ病)の大きさを重視したWHO(世界保健機関)は、タバコ病を「予防可能な最大の疾病」と位置付けました。
そして、1970年以降、度々各国政府に対し有効な喫煙対策をとるよう具体的な勧告を行ってきました。

喫煙は、生活習慣病の一種で、社会環境・健康教育が非常に大きく影響する上に、一度喫煙習慣がついてしまうと脳内伝達物質や受容体の働きが変容してしまうので、知識や知能の高い人でもやめられなくなる「ニコチン依存症」としての生理学的疾患にもなってしまいます。
ですから、最近では喫煙習慣はこれ自体がひとつの立派な「病気」であり、医療として積極的に「治療」をすべき状態と認識されています。
そして、喫煙者個人にとっても社会全体にとっても喫煙を治療し禁煙することは計り知れないメリットがあります。

欧米では、WHOの勧告をいち早く受け入れ、国を挙げて厳しい喫煙規制を進めてきました。アメリカでは肺がん死亡率が増加から減少に転ずるなど、その成果が現れている国もあります。

ところが、わが国では法律に基づく有効な規制を見送り、「タバコ対策」と言われるものも業界の「自主規制」や行政が示す「ガイドライン」といったものであるため、各国に比べて対策に大幅な遅れが生じています。禁煙政策の立ち遅れの結果、わが国の喫煙関連疾患死はいまなお増加している状況にあり、医療財政の圧迫と国家全体の巨額損失につながっています。タバコ販売によって得られる税収があったとしても、タバコによる社会的損失を計算すると、タバコ税を大きく上回り、毎年実質何兆円もの損害を国家にもたらしています。

つまりタバコは、国家財政にとっても非常に有害なのです。800兆円とも言われる巨大赤字を抱え、国家破産も囁かれているわが国は、タバコなんか売ってる余裕はないでしょう!?

わが国が禁煙対策に対してこれほど遅れている原因は、なんでしょうか?
おそらくこの国は昔から、今でも、消費者や国民は犠牲にしても、自分のかかわる業界を最優先する国の仕組みがあるからでしょう。国民の健康を増進するよりもタバコ業界を保護して利益を得ることに忙しい政治家や官僚が多いのかもしれません。あるいは、政治家や官僚に愛煙家が多くて禁煙政策を採りたくないのではないか、とも疑います。

タバコの宣伝垂れ流しを野放しにして、タバコ自動販売機がどんどん増えている(1980年に32万台⇒2002年63万台!)この状態は、行政は禁煙どころか、世界の流れに逆行して喫煙を奨励しているといえます。
更に、率先垂範すべき医師の間でもわが国の医師の喫煙率は先進国に比べて非常に高く、私たち医療従事者として恥ずべき状態です。

私たち村上こどもクリニックでは、予防医学を重視する立場から診療範囲を広げ、ニコチン依存症を治療し、禁煙を推進するお手伝いをいたします。
真剣にタバコをやめたいとお考えの方、保険証を持参で相談に来てください。
(なお、禁煙補助薬チャンピックスは患者様の状態によっては保険が使えない場合もあります。使用の可否は院長と相談の上で決まりますので、ご了解下さい。)


禁煙治療を健康保険等で受けることができる要件

・ニコチン依存症を判定するテスト(Tobacco Dependence Screener:TDS)で5点以上
・ブリンクマン指数(=1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上
・1ヶ月以内に禁煙を始めたいと思っている
・禁煙治療を受けることに文書で同意(サインなど)

要件を全て満たさなくても、自由診療で禁煙治療を受けることができます。



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■住所 〒663-8034 
兵庫県西宮市長田町1-20

■最寄駅 阪急神戸線:西宮北口駅 徒歩5分(アクタ西宮 円形広場を抜け、北東角を出て東に 徒歩1分、サンディ手前)

■受付時間
月・火・水・金 9:00-19:00
木・土 9:00-12:00(午後は特別外来または休診)

■休診日 日曜、祝日